組織労働者

組織労働者は労働組合に組織されている労働者、労働組合員のことで、これに対して、組合に未加入の労働者を未組織労働者と言います。労働者総数に対する組織労働者の割合が組織率。日本の組織率は、戦前には最高の年でも8%にすぎませんでしたが、戦後は労働者の3分の1以上が組合いに組織され、組織率では欧米並でした。
職業別組合は同一の職能、あるいは職種の熟練労働者が、産業、企業、事業所にかかわらず、横販的に結成する労働組合で、各国を通じ組合運動の初期に現われる組合のタイプで1850年代がら70年代にかけてイギリスで支配的であった労働組合を典型とします。労働力の販売競争を規制し、労働供給を独占・統制することによって、有利な労働条件、高賃金を保持する組織です。19世紀末から機械化の発達につれ、熟練が分解し、不熟練労働者の作業範囲が拡大したために、労働供給の独占が不可能となり、この種の組合は運動の主流から後退し、旧来の諸特徴も薄れていきましたが、イギリスでは今日においても職業別組合の伝統を受け継いでいます。日本でも明冶30年代に発足した多くの組合は職業別組合いでしたが、現在では建設、交通、教育などに少数でその例があるにすぎません。

労働問題とお金

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