生活時間と労働時間

生活時間は1日に行われる各種の生活行動にあてられる時間のことで、生活時間は何らかの収入を得るために必要な収入生活時間、労働時間と通勤時間、睡眠、食事その他に続く生理的生活時間、社会的文化的欲求に当てられる社会的文化的生活時間に大別されます。一日は二十四時間であり、生理的時間は比較的硬直性を持っているために、収入生活時間の増滅が、家事的生活時間、社会的文化的生活時間、ことに後者の増減を規定し、労働時間が生活時間の構造を規定する基本的なものです。
労働者は使用者に対して、労働力を一定の時間決めで販売し、その対価として賃金を得ます。労働力がたえず再生産されるためには、睡眠、休養、食事などの生理的に必要な時間が24時間から差引かれねばなりません。その差引いた時間が労働時間の最高限界となります。さらに労働者は社会的文化的生活を営んでいるために必要な時間を差引いた残りの時間が、労働時間の最低限となり道徳的限界となります。このような限界内で、現実の労働時間は生産力の発達や労働運動の発達の程度によって決定されます。

労働問題とお金

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