年功賃金

日本の大中企業の常用労働者の賃金は、学歴別に親がかり単身の初任給に始まり、その企業の動続年数、そして年齢が増すにつれて、増加していく仕組みになっています。このように勤続年数の長短が、賃金決定要因として大きく作用している貸金形態を年功序列型賃金、年功賃金と言います。定期昇給制を中核として、終身雇用制と関連して一般化しています。日本独特の賃金形態でもあります。これは安い初任給を足ががりとレて築かれ、全体として低い賃金水準で労働者の企業意識、企業への定着を高める効果をあげてきました。近年の技術革新が進むにつれて、高年齢、長期勤続の熟練者がそれほど必要でなくなり、新しい人事管理、労務管理の体制の下では年功賃金の編成替えが必要になってきました。
職務給とは一企業の中の各種の職務を分析、定義、分類し、職務評価により各職務、職級、または職級の企業にとっての相対的重要度を決め、これに応じて賃率を設定する賃金形態です。職級別の賃率が単一な場合を、単一職務給、一定の幅をもって賃率が設定される場合を、範囲職務給と言います。職務給の導入は、数年来、経営者、特に大企業の賃金政策の基本路線となっていますが、年功賃金の職務給化を図ることになるため、厳密な意味での実施は難しく、年功賃金と職務給の併存型ないし混合型が多くなっています。

労働問題とお金

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